イタリア料理の調味料といえば何を思い浮かべますか?
と聞かれたら「オリーブオイル」と答える方も多いのではないでしょうか。
皆さんの印象通り、オリーブオイルと共にイタリア料理が発展したと言っても過言ではないほどイタリア料理とオリーブオイルは切っても切れない関係です。
イタリアにオリーブの木が持ち込まれたのは約3500年ほど前。
原産地のトルコ東南の地中海からギリシャなどを経由して持ち込まれた木を植林し、イタリア中に広まっていったそうです。
オリーブの品種は世界で1600種以上もあるとされており、縦長で気候に差があるイタリアではバラエティに富んだ500種類ほどの品種が栽培されています。
オリーブの実から抽出されるオリーブオイルは大きく分けて「バージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」の2種類があります。
簡単に言うと「生食用」と「調理用」です。
料理の最終仕上げとして、調理で使用したオリーブオイルとは別のオリーブオイルを使用することも多くあります。
日本人の感覚的にはオイルのまたがけするのか疑問を感じるかもしれませんが、イタリアでは高級レストランだけでなく、家庭料理でもオリーブオイルの使い分けが一般的です。
その2種類を知っている方は多いかもしれませんが、皆さんオリーブオイルの種類がいくつあるかご存じですか?
・エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル(酸度0.8%以下)
・ファイン・ヴァージン・オリーブオイル(酸度1.5%以下)
・オーディナリー・ヴァージン・オリーブオイル(酸度3.3%以下)
・ランパンテ・ヴァージン・オリーブオイル(酸度3.3%以上)
・精製オリーブオイル(酸度1.5%以下)
・精製オリーブポマーオイル(酸度1.5%以下)
・ピュアオリーブオイル(酸度0.3%以下)
・オリーブポマースオイル(酸度1.5%以下)
とイタリアでは世界基準のIOCによって法律で8種類のグレードを厳密に分類されています。
オリーブの種類や抽出製法などにより「フルーティ」や、「苦み」などが味わいが変わるため、EMPORIO ISHIZAKIでは、9種類の厳選したオリーブオイルを使用し、生食、調理などそれぞれの用途に合ったオイルをご提供しています。
1.【DE LIELLA/デ リエッラ】
産地:イタリア/シチリア州/カルタニセッタ
品種:ノチェッラーラ デル ベリチェ/モレスカ
グレード:シチリア州中央部カルタニセッタ県のベリエラ農園が丘陵地を利用して自然栽培しているオリーブを使用。特注にて造られているため、生産数が極めて少なく希少なオリーブオイル。
味わい/特徴: ノヴェッロの時期(10/30)より早く収穫するため、オリーブの実が小さくフレッシュな印象のオリーブオイルに仕上げています。昔ながらの製法で、フルーティーで苦味(雑味)が少なく香り高いEXVオリーブオイルです。
相性の良い料理:シチリア系料理。シチリア特産の野菜、特にトマト、豊富な魚介、羊や山羊、ウサギなどを使った郷土料理にも相性の良いオイル。
2.【ARDOINO/アルドイノ エクストラ バージンオリーブオイル“フルクトゥス”】
産地:イタリア/リグーリア州
品種:フラントイオ/モライオーロペンドリーノ
グレード:最も小さな造り手でありながら、最も高品質なオイルを作り出す。創立1870年の老舗。パコレーション法を用い、ペースト状にすり潰したオリーブから遠心分離器にて液体を抽出、上質なオイルだけを取り出している。この方法は他と比べて抽出量が極端に少なく、高品質オリーブオイルを生産する限られたメーカーのみで採用されている方法。
味わい/特徴:スイートで心地よい香り、トップクラスのフルーティーさ。フィルター濾過せず、自然沈殿で分離した上澄みのみを瓶詰め。
相性の良い料理:サラダ、肉、魚などオールマイティに使用できる万能なオイル
3.【BAGLIO INGARDIA/バッリョ・インガルディア:6フィーレ】
産地:イタリア/シチリア島 西の端“トラーパニ産”
品種:ノッチェラーラ種
グレード:1700年代から続く由緒ある農園。“プレシディオ”(食の箱舟プロジェクト)に認定。
味わい/特徴:トマト・ハーブ・アーモンドやバナナの香り。中程度の苦味とほどよい辛味はバランス良く、後味にナッツの甘みを感じる。
相性の良い料理:ブルスケッタ、牛肉、鮪のカルパッチョやタルタル、魚貝類やトマトソースとの相性が抜群。
4.【Sommariva cru maina/ソンマリーヴァ マイナ(=シーサイドの意)】
産地:イタリア/リグーリア州
品種:タジャスカオリーブ100%
グレード:100年以上の歴史を持つ会社。リグーリア海岸に位置し、40年にわたって生産。1972年にオーガニック認証を取得した最初のイタリア企業のオリーブオイル。
味わい/特徴:生食で楽しむオリーブオイル。コールドプレス製法。
相性の良い料理:魚・肉・野菜に最適なオリーブオイル。
5.【La Spinetta/ラスピネッタ EXV.オリーブオイル】
産地:イタリア/トスカーナ州
品種:フラントイオ/レッチーノ/モライオーロ
グレード:イタリアで3本の指に入るワイナリー“ラスピネッタ”社がトスカーナ畑のオリーブを使用して造る。手摘み収穫後、2時間以内に搾油。コールドプレス製法(15℃以下→通常27℃前後)。100㎏のオリーブを圧力を加えずに自然と染み出すオイルのみを搾油(100㎏オリーブオリーブ=約10ℓ(9.2㎏))。
味わい/特徴:フレッシュなハーブ・アーティチョーク・青いトマトの香り。デリケートながら豊かな味わい。
相性の良い料理:鶏肉や牛肉のグリルとの相性は抜群です。
6.【I MORI LAUDEMIO/イ・モーリ ラウディミオ】
産地:イタリア/トスカーナ州/フィレンツェ
品種:フラントイオ65%/レッチーノ20%/モライオーロ15%
グレード:トスカーナ州のオリーブオイル組合の厳しい品質規定を合格したもののみが付けられる名称が“ラウディミオ”。若いオリーブを手摘みして搾油する。コールドプレス製法(25℃)でコットン製のフィルターを使用している。
味わい/特徴:若草のような新鮮でフルーティーな風味。
相性の良い料理:パン・サラダ・肉料理に最適のオイル。
7.【Tenute Basso NERO/テヌーテ バッソ ネロ】
産地:イタリア/ヴェネト州
品種:早生種“レッチーノ”と土着品種“グリニャーノ”のブレンド
グレード:10月末に収穫され厳選されたグリーンオリーブを100%使用。
テヌーテ バッソは“若いオリーブだけで造られたオリーブオイル”と“成熟したブラックオリーブだけのオリーブオイル”をブレンドして造る。手摘みで収穫後、8時間以内に洗浄、粉砕を開始し連続遠心分離法で搾油されています。
味わい/特徴:アーティチョークやアーモンドとハーブのニュアンスを感じる香り。
8.【Barbera Olio di casa/バルベラ オリオ カーザ】
産地:イタリア/シチリア州/パレルモ
品種:オリアローラ/チェラスオーラ/オビアコリッラ/コラティーナ
グレード:1894年創業。収穫後12時間以内に搾油。ノンフィルタータイプ。手摘みにて収穫(11-12月)。
味わい:新鮮な果実を思わせる香り。フルーティーな味わいとアーモンドのような後味。
相性の良い料理:野菜スープ・肉料理との相性が良い。
9.【CASTILLO DE CANENA/カスティージョ・デ・カネナ ファミリーレゼルブ】
産地:スペイン/アンダルシア地方
品種:ピクアル種100%
グレード:創業1780年。収穫後4時間以内に搾油。コールドプレス製法。熟す前のオリーブを早摘みして使用。
味わい/特徴:ピリッとした辛み成分(ポリフェノール)は鮮度の良い証。早摘みならではのサラサラした味わいと香りが特徴。ピクアル種は素材の味を引き出す魅力的な品種。オイル単体で味わうと強く感じますが、素材に合せるとオイルが強調され過ぎず絶妙なハーモニーを生み出す。
相性の良い料理:野菜・魚貝類と合い、トマトソースの旨みを引き立たせる逸品です。
EMPORIO ISHIZAKIでは、料理を提供するだけでなく、こだわりの食材や使い方、歴史なども含めてお楽しみいただけるようにご説明させていただいております。
食材それぞれの種類や歴史などを知ってより、イタリア料理の魅力を味わってみませんか。
美味しい料理と料理を楽しめる最高ひと時をEMPORIO ISHIZAKIでご一緒できるようスタッフ一同お待ちしております。
WEBや各SNS(Instagram・Facebook)では、料理や店舗の紹介、料理教室やワイン勉強会のイベント等の発信も行っていきますので、コース料理やお店の様子もぜひチェックしてみてください。
https://www.instagram.com/emporio_ishizaki/